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美保神社と卵

今日米子のWさん宅で
おはぎ(これは、めちゃうまでした!)とお茶を頂きながら
旅館の美味い魚料理やイカ焼きの話のあと、
「昔、船に乗って美保関に行くときには卵を持って行けなかった」

と、ご夫婦で懐かしそうに話しておられるが
私には何の事だか分からない

「美保神社と卵」????
不思議そうな顔をしていると
「あれ、井上さん、島根の人なのに知らん?」

「えぇ~、最近帰化したもんですから・・・」(笑)

で、ご夫婦で説明が始まった。
それによると、

昔、むかしのことじゃった
(ぼうや~、よいこだねんねしな~)♪

美保神社の祭神が、
夜な夜な不倫に出掛けておったそうな、
夜が明ける前の鶏の声を合図に家に帰っておった。

いつもように、海(中海)を渡って
彼女と楽しい夜を過ごした神様だったが、
鶏が鳴くのか遅く不倫がばれてしまった。

そのことに腹を立て、
自分のしたことは棚に上げ
「鶏はけしからん!」と怒ること、怒ること。
「鶏が産んだ卵もけしからん!」といちゃもんをつけた

「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い!」状態(笑)


それからは美保関では鶏を飼わず、卵も食べないそうだ。

だから、美保神社へ参拝する時も
弁当にゆで玉子という子供たちの人気メニューは
入れてはいけなかったそうな。

めでたし、めでたし。


不倫という話がほんとかどうかわからないが、
(この手の話大好き!神様に親近感を感じるから)
昔からの言い伝えを面白おかしく伝えたのだろう。

きっと、むかし船でしか行けなかった当時
大人たちが子供に話していたのかもしれない。
想像するとのんびりとした、いい時代だったんだろう。



この「物忌み」という禁忌は民俗信仰にはよくあったらしい
美保神社だけでなく、
大阪の道明寺、滋賀県の田村神社では氏子も食べないらしい
明星の鳴きが早かったり、遅かったりが原因。

そんなことで、食べられないというのは
なんだか気の毒な気がする。
ちなみに今でもそうなのか分からないので
美保関に行った時に聞いてみよう


こんな昔話、
とっても OMORO~!
by dandaneco | 2008-09-24 00:25

Discover Japan

by dandaneco
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